
あそこに人がいる。
「怖くはないんですか」
「誰か死にはしまいかと怖いです。それが自分だったら怖いし、他の誰かでも怖いです。人が死ぬことを何とも思ってないやつらが怖いです」
愛に生き、波瀾に満ちたその半生を描く。 第23回ハンギョレ文学賞(2018年)受賞作。 本書で描かれた主人公の姜周龍(カン・ジュリョン、1901~32年)は実在した女性。1931年、平壌の小高い丘に建つ楼閣・乙密台の屋根に登り、朝鮮の労働運動史上はじめて「高空籠城」と呼ばれる、高所での占拠闘争を繰り広げた。
あそこに人がいる。
「怖くはないんですか」
「誰か死にはしまいかと怖いです。それが自分だったら怖いし、他の誰かでも怖いです。人が死ぬことを何とも思ってないやつらが怖いです」
愛に生き、波瀾に満ちたその半生を描く。 第23回ハンギョレ文学賞(2018年)受賞作。 本書で描かれた主人公の姜周龍(カン・ジュリョン、1901~32年)は実在した女性。1931年、平壌の小高い丘に建つ楼閣・乙密台の屋根に登り、朝鮮の労働運動史上はじめて「高空籠城」と呼ばれる、高所での占拠闘争を繰り広げた。