
「韓国社会が押しつけてくる生きづらさに、屈するものかともがいて国外脱出する主人公。彼女に激しく共感するうち、気づいた。これって、日本社会と同じじゃん!」(星野智幸の推薦コメントより)
大学を卒業し、正規社員になったケナだが、「韓国が愛しているのは韓国に役立つ人とモノだけ」との疎外感がぬぐえずオーストラリアを目指す。そこで出合う人種差別と内なる差別心に気づくケナの決断は――
韓国で人気のチャン・ガンミョン作品を初邦訳。『82年生まれ、キム・ジヨン』と同シリーズとして刊行された本書は、そのアンサーにもなっている。「キム・ジヨンは、どうすれば病まずに暮らせたのか」との問いへの。