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参加出版社(韓国)
EXHIBITOR

전라도닷컴(全羅道ドットコム)

出版社概要
全羅道ドットコムは、全羅道の言葉と人々の暮らしを大切に伝える地域文化雑誌『月刊 全羅道ドットコム』を25年間にわたり毎月刊行してきた出版社です。私たちは「標準語」という一律の規範に縛られず、地域に生きる人びとの生活を「全羅道の口語そのまま」に記録しています。地域の言葉はかけがえのない文化的資産だからです。
“사람도 따땃헌 디서만 산 사람은 조깨만 추와도 혹석을 떨드란마다. 고상(고생)을 해본 사람은 애러와도 의젓허제.”
(温かい土地でしか暮らしたことのない人は、少し寒いだけでも震えるもんだ。苦労を知る人は、つらいことがあっても凛としている)
田畑や海、干潟、市場で交わされる全羅道のお母さんやお父さんの言葉を、宝物のように受け取り記録しています。全羅道ドットコムは、「今日記録しなければ二度と残せない」全羅道の風景や声、心根や文化を写し取り、守っていく器でありたいと願っています。単行本を出版する際にも、何より「地域」に焦点を当てています。地域の物語は、そこに暮らす人こそが最も深く知り、丁寧に紡ぎ、愛情と責任をもって伝えられるからです。

 

特徴と魅力
「世の中の弱き者たちが命をかけて闘っていたとき、あちこちで人が倒れ、涙であふれていたのに、どうして自分の家族のことだけ考えていられようか。握り飯をにぎるときも『どれだけお腹がすいているだろう』その思いだけだった。もしまた同じことが起きたらどうするかって? 人としてすべきことを、しないわけにはいかんじゃろう」
これは1980年「光州5・18民主化運動」の際、手作りのおにぎりを市民軍に差し出して応援した、光州・陽洞市場のおばさんの言葉です。全羅道ドットコムは、このように全羅道の歴史・精神・暮らしを鮮やかな「全羅道の言葉」で記録し続けています。

 

日本の読者へのメッセージ
「本当の友だちになるには、どれだけ向かい合って話してもだめなんです。自分の好きな本を贈って、相手もその本を好きになったときに、初めて心が通じ合うんです」
これは「食べるもの・着るもの・使うものを減らすことで、世の中に対する罪を減らせる」と信じ、その信念を生涯実践した韓国の童話作家、権正生(1937~2007)の言葉です。国境を越えて、本を通じて心を分かち合える「友だち」になれたらと願っています。

会場で買える本

『絵の中の全羅道(그림속 전라도)』

著者:カン・ヨンギュン他79人
刊行:2021年2月
芸術、210ページ

新緑の山河ににじみ出る全羅道の滋味、そして懐かしい故郷や力強い暮らしの物語があふれています。本書では、全羅道を代表する画家79人が、それぞれ心に刻んだ故郷の風景や全羅道の特定の場所を絵に描き、その土地に宿る情感や思い出を文章で綴っています。
「黄色いサンシュユの花に降り注ぐ陽光、花影を落とす苔むした黒い岩……温かな春の日。ふと目を引いたのは、農家の牛舎と、そこにいた黄色い牛の澄んだ大きな瞳だった。熟成された時間が光を帯びる、まさに春の一日だった」
画家カン・ヨンギュンは、かつて求礼・山東面で出会った感動を作品《春の陽》に込めています。
「青菜を並べるおばあさんたちの1000ウォンの値に揺れる手先と一緒に、細い枝をふるわせながら木陰で挨拶を交わす柳が好きだ。風に吹かれればそのまま身をゆだねる素直さも、行き交うバスの背を撫でながら『行ってらっしゃい』『おかえりなさい』と声をかけるこの木も好きだ。」
画家イ・ジェチルは、咸平五日市の入口に立つ一本の柳を描きました。開発の波に伐られる前に、長寿を祈って遺影を残すような切実な思いが込められています。全羅道の山河に染み込んだ歴史と精神、人びとの暮らしを、絵と文で味わえる一冊です。

会社情報
전라도닷컴(全羅道ドットコム)
公式SNS

共 催:⼀般社団法⼈ K-BOOK振興会、韓国国際交流財団
主管:K-BOOKフェスティバル実⾏委員会
後援:(一財)⽇本児童教育振興財団、韓国⽂学翻訳院、文化体育観光部、韓国出版文化産業振興院、
駐日韓国大使館 韓国文化院、李熙健韓日交流財団、アモーレパシフィック財団、株式会社THE STAR E&M、
(公財)一ツ橋綜合財団、(一財)SUN教育支援機構、BOOK MEETS NEXT事務局、
永田金司税理士事務所、株式会社クオン