国内外で激しい毀誉褒貶に晒されている文在寅政権。公正と正義の実現を追求し「積弊の清算」を掲げた変革の道は、様々な軋轢を生みながら今も続いている。民主化運動の仲間であった盧武鉉元大統領の衝撃的な死と、韓国中に衝撃を与えたセウォル号の惨事という二つの悲劇と向き合い、厳しい国際環境のなかで南北問題の解決に挑み、ときに「反日」と称されたその歩み。それは同時に、女性や若者をはじめとした国内で抑圧されてきた多様な声が噴き出してくる時代でもあった。妥協を知らない民主主義の希求は、韓国をどこへ導くのか。その内在的な論理を解説し、誤解と歪曲に満ちた韓国理解を塗り替え、リアルな姿を伝える。