扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖といった感情をうまく感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。祖母は彼を「かわいい怪物」と呼んだ。そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母親が通り魔に襲われ死傷したときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。
母は、息子に感情を丸暗記させ、〝普通の子″に見えるように訓練してきた。だが、母は事件によって植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちに。そんなとき現れた、もう一人の“怪物”ゴニ。激しい感情をもつその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく――。
12万部突破、2020年本屋大賞翻訳部門第一位に輝いた、全世代の心を打つ感動と希望の名作!